2016年1月4日月曜日

関東の横穴

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 《参考:年表・資料》

  出典:保育社:カラーブックス:
        古墳―石と土の造形―森浩一著94頁
 
 《関東の横穴》

 中国大陸では、

 四川地方に崖墓(がいぼ)とよぶ横穴がある。

 日本の横穴の起源はまだ究明されていないが、

 墓の機能としては横穴式石室に類似している。

 常識的にいって、

 横穴のほうが横穴式石室よりも、

 それを築いた集団が

 貧しいのではないかと考えられがちであるが、

 時には豪華な馬具などを副葬しており、

 経済的な差だけで両者の相異を

 説明することはできない。

 横穴は前期にはなく、
 
 大部分が後期かそれ以後のもので、

 関東では埼玉、神奈川、茨城などに多い。

 とくに三浦半島の横穴は形態に変化があるし、

 茨城県太田市幡の横穴の奔放な線刻画は

 時代はちがうが

 フランス・ラスコーの洞穴絵画を思わせる。

 吉見百穴は、

 坪井正五郎博士が

 明治20年に調査されたので学史的に名高い。

 今日では古代人穴居説を信じる人はないが、

 凝灰岩の崖に掘られた約200の横穴は壮観である。

 「写真」吉見の百穴:埼玉県比企郡吉見町

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  ≪歴史関連リンク≫
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