2015年9月3日木曜日

宝満(ほうまん) 神社


 ≪宝満(ほうまん) 神社 ≫

 種子島の南部、

 ロケット基地に近い南種子町茎永(くきなが)に、

 豊玉彦と豊玉姫の遺跡だという伝承のある

 「宝満(ほうまん)の池」と、

  田の中に、こんもりと盛り上がった古墳と、

  それに向かい合った鳥居と小さな桐(ほこら)しかない

 「宝満神社」があります。

 種子島の豊玉姫の遺跡は

 「宝満の池・宝満神社」と「宝」の字がついていますし、

 周辺には宝島や吐喝喇(とから)列島という地名が残っていますが、

 それと豊玉姫の名も同じものなのです。

 宝と豊は、どちらも「ホウ」です。

 「宝津国=ホウ・ツ・マ」と「ホウ・タ・マ=豊玉」とは

 少しの方言差にすぎません。

 何のことかわからなくなっていた

 「宝満」という名詞が、

 実は「豊玉」そのもので、 

 そこが豊玉姫の遺跡であることを立証しているのです。

 種子島には南種子町に豊玉姫を祭る宝満神社と、

 姫の伝説のある宝満の池とがある。

 この[豊]と[宝]はどちらも

 [ホ]の音の当て字に使われるから

 [豊玉=ホ都マ]

 [宝満=ホマぬ]でどちらも

 [ホ国]への当て字である。

 このホは[穂]と書いても同じだから

 [狭穂]とは[種子のホの国]という意味だったことが分かる。

  この[宝]は[タカラ=高国]で

 [コマ・クマ]とも呼ばれていたその辺り一体の島々の国、

 [高ヌ国=狗奴国]への当て字だということはすぐ分かる。

 [サホヒメの悲劇]の舞台はその種子島であり、

 『倭人章』が書く[狗奴国]での出来事だったのだ。

 これで『記・紀』も『倭人章』も、

 その記事は正確で、少しもウソがないことが分かる。

 同じ名をもった[二人の伊支馬]は、

 どちらも[狗奴国男王]だったのだ!

 全く同じ名をもった人物が、

 全く同じ時期に、

 全く同じ土地の王であるとすれば。

 それは同じ人間が、

 別の人間のように見えていただけだということである。

 これで[ナゾの二人の伊支馬]垂仁天皇と位宮は、

 ここでも間違いなく同一人物だと立証された。

 敗戦で行方不明になっていた高句麗王・位宮は、 

 やはり生きていて予測どおり南の故郷へ戻っていたのである。

 『さほのはやさめ』は、

 こうした事実を明確に

 私たちに確認させてくれる貴重な『記録』だったのだ。

 種子島は

 イザナキ、イザナミのミコトが

 「国生み」のとき、いちばん最初に生んだ島である。

 『古事記』にはその名を

 『淡道穂狭別(あわじほさべつ)島』と書いてある。

 これは淡路と同じく

 道も路も[ジ]への当て字で、

 子を[ジ]と発音したもの。

 別は[日子、彦]を

 沖縄読みで[ビチ]と読んだものへの当て字。

 [種子の宝の国の種子彦の島]ということなのだ。

 過去の学者らのように、

 この[淡道]をすぐ兵庫県の淡路島だと思いこむのは、

 後世に移動した人々が名づけた名との数百年の時代差に、

 全然、気がつかないためである。

 だがここで大問題なのは、

 なぜこの島が[最初に生まれた]ことになっているのか?

 というナゾである。

 それは、垂仁天皇の2代目の皇后たちが、

 サホヒメの推薦した兄姫と弟姫であることで解ける。

 彼女たちの父は

 [旦波比古(たんばひこ)・多多須・美智能宇斯之王]。

 この後半の名乗りは[ミチヌウシン王]と読める。

 これは『古事記』の冒頭にいちばん最初に出てくる神

 [天・御中主神=天・ミチュウヌシシン]と、

 同じ名に対する当て字なのである。

 このあとの神名は『ヒミコ』で説明したが、

 シンドゥ教の大神

 [ビシュヌウまたはビチュヌウ]に対する当て字なのだ。

 彼女らの父は、シンドゥ教徒の大王だったことが分かる。

 『古事記』はこの神とこの大王こそ最初の建国者だ、 

  と主張することも作家(編集者)の
 
 重要な目的だったのだといっていい。

 「豊玉媛陵」

  宝満神社の境内から見ると鳥居の正面に御陵がある。

  その田では日本最古の[赤米]が今も作られている。

  また釜の蒸気の鳴る音で神意を占う神事もここがルーツで、

  卑弥呼の『鬼道』がギリシャ起源であることを物語っている。

  榊秘な「千倉(ちくら)の岩屋」 

  スサノオが高天が原を追放されたとき、

  罰にこの岩屋の置き戸を背負わされたという。

  広田遺跡と共に南種子町にある。



  ※出典:加治木義博「日本国誕生の秘密・徳間書店:223・224頁」
           「JINMU・KKロングセラーズ:205~207頁」

0 件のコメント:

コメントを投稿